さとまる、劇団四季に沼る。

劇団四季に沼った素人が記録を残したくて始めたブログ。

「ノートルダムの鐘」の引力。

ディズニークラシックを東京国際フォーラムで鑑賞したのが2022/12/16。

四季のノートルダムの鐘を見たのが2023/5/23。

 

ここで私は沼に落ちました。

 

いえ、ディズニー映画は何度か見ていました。

石丸幹二さんの歌はよく聞いていました。

 

しかし、劇団四季ノートルダムは迫力が違いました。

 

のっけから、聖歌隊クワイヤの方の歌声がビリビリと空気を振動させ。

ディズニーとの設定の違い、カジモドとフロローの血縁関係に驚き。

 

そしてあの演出…!

普通の青年が、カジモドになる瞬間。

すごい…すごいよ…

 

ただ冷たいだけではないフロローの魅力にこのときから洗脳され始め。

石像たち、ガーゴイルの動きに魅せられ。

 

大好きな「僕の願い」、いや四季版では「陽ざしの中へ」というナンバーになったカジモドの歌は……もう筆舌に尽くしがたく。。。

どうしてそんな動きをしながら歌えるの!?

あの、カジモドのどもった独特の…現実の声から、朗々とした明るさと優しさの歌声に切り替わる瞬間、本当に鳥肌が立って!

圧倒されるとはこのことでした。

 

エスメラルダのキュートさや妖艶さ、ときめいているフロローの傲慢さと純情さに

「わかるよフロロー。大丈夫大丈夫。仕方ない。っておい。おーい!」

などと心の中で突っ込み。

塔の上でカジモドとエスメラルダが歌うシーンも本当にきれいで。

カジモドの純粋さと重なってすごくいい。

フロローとフィーバスがエスメラルダを探して彷徨うシーンも舞台ならではだなあと思いつつ。

 

そして舞台ではまってしまったのがフロローの「地獄の炎」!

この曲ずこく好き。変態ちっくだけど。すーごい矛盾しているのだけど、どうにも止められない熱情が、舞台だとすごく映える。

舞台でこそ聞きたい曲!

 

奇跡御殿で行き場を失うカジモドがまた切ない。

エスメラルダがフィーバスを選ぶの、わからないでもないけど。

でもカジモドのピュアさだって負けてないからなー。

フロローはダメダメだが。笑

 

そしてクライマックスへ…

「サムデイ」ここでくるかー。名曲ー。

「石になろう」も好きー。

カジモドがだんだん怪物になっていってしまう悲しさ…。

結末が違うとは聞いていたけど、

こうくるかーという。

 

ディズニー版もハッピーエンドとはいえ、エスメラルダはフィーバスを選ぶからね。

 

でもこの舞台のすごいところは、最後の問いかけにあると思います。

「あたなの心に何かが響いてますように」

「人間と怪物、どこに違いがあるのだろう」

物語としては、カジモドが怪物と言われ、憎しみから禁忌を犯す怪物になってしまう。

また聖職者(ディズニーでは判事)であるフロローも恋によって怪物になってしまう。

でもでも、カジモドを拘束し、物を投げ、嘲笑った民衆は?

人間だれしも、自分の中に「怪物」がいる。

――あなたはどうですか?

いつの時代でも心に響く問いかけだと思いました。

最後までクワイヤの響きに圧倒されて、問いかけの深さに懊悩し、感動で泣くのではなく、放心状態になりました。

考えすぎてボーっとしながら帰宅しました。

 

そして、フィーバスはこの後どうしてんだろうとすごく気になりました。笑